マンチェスターユナイテッドを説明しよう(2)

前回は19/20イングリッシュプレミアリーグマンチェスター・ユナイテッドの中盤までの成績を紹介しました。

 しかし、順位の低下はそれほど続かず、新型コロナウイルスの影響であるリーグ中断を前に順位は5・6位に上昇。やはり、要因は冬の移籍市場でスポルティングCPからブルーノ・フェルナンデスを獲得したことでしょう。彼の獲得によって前線が活性化、DF陣とMF陣の間のコミュニケーションが活発になるのです。

f:id:mashboy:20201002102202j:plain

ポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデス

ありがたいことに、我らがレッドデビルズの宿敵であり、昨シーズンのプレミア覇者であるマンチェスター・シティにシーズンダブル(リーグ中の2戦勝利を収める)をぶち込み、中断明けからリーグ戦無敗、最終順位は3位となり、見事UEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得。チームのエースである、マーカス・ラッシュフォードアントニー・マルシャルがキャリアハイの得点記録を樹立しました。

 このように、19/20シーズンはマンユナイテッドにとって実りあるシーズンであったと思われたのですが、まさかのノータイトル・・・・。

FA杯ではチェルシーに、ヨーロッパリーグではセビージャにどちらも準決勝で敗れています。「ノータイトルはいくらなんでも・・・」とマンU ファンである僕としては感じますね。

 ではなぜ名門マンチェスター・ユナイテッドが無冠のままシーズンを終えたのか?この課題はオーレ自身にあると思われます。例えば、FA杯セミファイナル、チェルシー戦。彼はシーズン終盤で追い上げを見せいていたチームの主力を積極的の起用します。19/20シーズン中断明けと言えば、リーグ戦も週で2回開催、その間にFA杯を挟むので実質、中3日などで試合に行きます。とすれば、CL出場権の獲得を目標とするユナイテッドはどうしてもFA杯で主力を温存しなければなりません。現に、クウォーターファイナルのノリッジ戦ではサブ組中心のスタメンを構成するのですが、状況が悪くなり主力を投入。この試合は苦戦しながらも勝利しました。 ですが、セミファイナルではサブではなく主力組を完全起用。リーグ戦の疲れなのか、足取りが重くカウンター中心のチェルシーに1-3と引き分け。主力を完全起用したせいか、後のCL出場権争いの相手であるレスターともコンディションの乱れによるクソ試合を演出します。

 この結果を呼び込んだのは、監督オーレの責任であると僕は考えます。いわゆるマネジメント能力です。彼は主力組をリーグ戦で酷使しているにも関わらず、FA杯でまたもや起用。疲労困憊のブルーノフェルナンデスやアーロン・ワン・ビサカ、ハリー・マグワイアでは物足りないのは明白であり、よりフレッシュなフレッジやUチーム所属を気休めにも使っていればと個人的には思うわけですよ。ファン・マタやイガロの起用などはプレースタイルの変化に柔軟に対応できると考えられました。これは憶測ですが、オーレはそれほどサブ組を信用していないのではないかと・・・・。

 20/21シーズンの展望はまた次の記事に載せるとして、オーレの能力不足が露呈したセビージャ戦、夏の移籍市場まとめ、CLグループリーグについてなど順次記事に挙げていきましょう。